ちょっと感じた事~モヤモヤ編~

たまには・・・というか、ものづくり業界でのお話。
ものづくりコーディネーターとして、様々な方からご相談いただく事が多いです。
その中で、「お客様のご要望を叶えたい」と加工の相談をいただいている営業さんが多いな
と感じています。
ちょっと昔でいうと『御用聞き』(古い?)のような方。
もちろん何かをする事により、その方の付加価値となり
「困った時は〇〇さんに」となっているのを感じます。
一生懸命なのは、良い事なんだけど。
結局彼らは本業ではないんですよね。
どの機械で何が出来るのか?
この加工をすすめる為には、この機械が必要。
等の情報は、持っている人は少ない。
相談されて解決出来なくて、色んなお客様に話振っているんだろうなって
感じています。

実際にあった話。


色んなお客様から加工先のご依頼をいただいていたAさん。
「それ商売にしたら、儲かるんじゃないの?やってくれたら、うち頼むよ」
と言われて、副業で紹介を始めました。
Aさんがやってきた事は、工具などの販売の営業。
加工なんて、表面的な事しか知らず。
その工場工場の技術までは分らずでした。
「何かあったら石田さんも相談してもらえたら」
って言われて、何回か御見積を依頼した事もあります。
ただ・・・金額が高かった。
結局発注にはならなかったんですが、そんなとき問題が起きました。
ある加工の発注をいただいたAさん。
加工依頼した先は私も知っていた先B工場さん。
ただちょっと難ありだったので、「ちょっと注意」が必要な加工やさんでした。
でも恐れていた問題が起きたんです。

製造業で購買を担当・経験された方は分るかもしれないですが
「業界による図面にない常識」って言ったら良いのかな?
表面は、グラインダーでさらう程度でokのところもあれば、
しっかり仕上げないといけないところもありますよね。
その辺りが×。
納品の際に発注先から「やり方教えるから、こう教えてこい!」
って言われたそうです。
でも町工場はプライドがある。
「そんな事は知らん!だったら、これ以上やらない!」
とへそを曲げてしまった。
「どうしよう・・・石田さん」
って相談に来られました。

Aさんも一生懸命だったんですよね。
もう少し分っている人が対応したら、問題なかった案件。
(私だったら、B工場さんには依頼せずに、他に依頼したな)


何が言いたいか?というと、製造業のマッチングって
分っている人達が繋いだ方が早いし、問題無くいくんですよね。
もちろん間違いも起きない。
図面にない事は出来ませんというのも1つの方法ではありますが。
ただ、加工側は知恵も技術もあります。
「こここんなに公差厳しくなくてもよくない?」
「このリブいらなくない?」
等の意見は、コストダウンにも繋がります。
ただ、購買でそれが分る人が少しずつ減っているな・・・と。
もちろん間に入る営業さんが、理由付して提案出来ない事も多い。
一昔前は、商社の営業さんに提案したら、「大丈夫!」って言ってもらえたことも
そこまで出来る人が年々減ってきている。
これってホントは重大な問題ですよね。

ものづくりコーディネーターの私達。

なるべく(というか、むしろwelcome)加工先のご提案を受け入れるようにしています。
もちろん、それが合っている合っていない
必要か必要じゃないか検討はさせていただいています。
それを含め、お客様にはよりよい製品や部品をお使いいただきたい。
といつも思いながら活動させていただいています。

加工先に困っているならば、NANASEデジタルマッチングサイト