どちらが本当の優しさなのか?

とある会合での話。

「作りたいと思っている人達の手助けをする為に、

費用の事は言いたくない。

でもそれを1つは形にするけれど、販売したいとなって

販売するものとなると話は別。」

という話をされていた方がいらっしゃいました。

ものづくりコーディネーターとして・・・

作りたい方の力にはなりたい、協力したいと思っています。

ただ販売するとなると、原価設定や方法の話が出ます。

「作りたい方の手助けをしたい、でも費用の事を言うとそれでアイデアなりを

摘んでしまう事になる」

と考える方がいらっしゃるのも事実。

ただ、物を作るには必ず費用がついてきます。

材料費だったり、設計費だったり。

その時に、決まった金額の中で十二分に技術を出す事。

費用が高い!となった時に、

例えば素材を変えてみる。

例えば、形状を変更してみる。

こうしたら、この金額で出来るよという事を提示してあげる事が大切じゃないかな?

費用の事を言わず、そのまま作り、それを販売したいとなったときに

「そのやり方だと、これだけの金額がかかる。それでも良いの?」というのは

ちょっと話が違うのじゃないかな?

使い方にもよりますが、

もしかするとこの場合、1つ目に作った物と

それ以降の物が大きくずれる可能性もありますよね。

決まった予算の中で、作り手と依頼先が能力を発揮するからこそ

素晴らしい物が出来上がるのかと。

そこをうまくまとめるのも、ものづくりコーディネーターの腕の見せ所かと考えています。

新規案件の、しかも世の中にない物の製作依頼の場合、

費用云々の話はホントシビアです。

でもその中でどうにかして作ろう!

こうしたらいいよ、こっちの方法がいいよ、といくつもの案が出て

意見交換が出来た物の方が良い物が出来ています。

もちろん、その後仮に変更が入っても

そこからまた話が早かったり。

そういう経験上、

「費用決めてしまうと良い物、作りたい物が出来ない」

というのは、ものづくりにおいても

ちょっと違うのでは?

キチンと伝える事は伝える。情報を共有する事は大切。

それが本当の優しさなのでは?

もちろん、そうする事で日本をものづくりをよくする事(活性化する事)に繋がる

事だと思っています。

ものづくりコーディネーターだからこそ、お伝え出来る内容かもしれません。